ながき夜に まよふ闇路の いつさめて 夢を夢とも
思ひあわせん
藤原為子
思ひあわせん
藤原為子
(ながきよに まようやみじの いつさめて ゆめを
ゆめとも おもいあわせん)
ゆめとも おもいあわせん)
意味・・暗闇をさまようようなこの世の煩悩もいつか
覚め、その時には、夢は夢だと思いあたる事
でしょう。
覚め、その時には、夢は夢だと思いあたる事
でしょう。
煩悩はこの世における人間の持つさまざまな
欲。人間はその持てるもののために迷い苦し
むのである。
為子は伏見院の中宮の永福門院に仕えた。当
時は北条家の全盛。武家と皇室との対立の時
代。皇室も南朝と北朝で対立していた。和歌
の道でも、京極・二条・冷泉三家が対立する
複雑な時代であった。見定め難い人の世に、
醒めた眼で行く末を思い詠んだ歌です。
欲。人間はその持てるもののために迷い苦し
むのである。
為子は伏見院の中宮の永福門院に仕えた。当
時は北条家の全盛。武家と皇室との対立の時
代。皇室も南朝と北朝で対立していた。和歌
の道でも、京極・二条・冷泉三家が対立する
複雑な時代であった。見定め難い人の世に、
醒めた眼で行く末を思い詠んだ歌です。
注・・ながき夜にまよふ闇路=「闇路」は心の迷い・
煩悩・悩み。煩悩のために苦界を脱し得な
い事。
煩悩・悩み。煩悩のために苦界を脱し得な
い事。
作者・・藤原為子=生没年未詳。京極為兼の姉。伏見
天皇の中宮・永福門院に仕える。「玉葉和
歌集」の撰集に携わる。
出典・・風雅和歌集・1909。
天皇の中宮・永福門院に仕える。「玉葉和
歌集」の撰集に携わる。
出典・・風雅和歌集・1909。
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