訪へかしと 思へば人の 訪ひ来つつ 同じこころを
月に見るかな
橘千蔭
(とえかしと おもえばひとの といきつつ おなじ
こころを つきにみるかな)
意味・・誰か訪ねて来てほしいものだと思っていたら
友が訪ねて来た。自分と同じように美しいも
のを愛する心のあることを、この月とともに
眺めて知ったことである。
近くに竹林があるのか、ススキが風でなびい
ているのか、風雅の士で月を楽しんでいる姿
です。
作者・・橘千蔭=たちばなちかげ。1735~1808。江
戸町奉行の与力。加茂真淵に和歌を学ぶ。
出典・・家集「うけらが花」(東京堂出版「和歌鑑賞
事典」)
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