大荒木の 森の下草 老いぬれば 駒もすさめず
刈る人もなし

                詠み人知らず

(おおあらぎの もりのしたくさ おいぬれば こまも
 すさめず かるひともなし)

意味・・大荒木の森の根本に生えている草も成長しすぎ
    て古くなったので、馬も喜んで食べないし、刈
    る人もいない。

    肉体の柔らかさが無くなった老人の嘆きです。

 注・・大荒木=奈良県宇智郡の荒木神社付近の森。
    すさめず=物事に興じない。

出典・・古今和歌集・892。