ももぞのの桃の花こそ咲きにけれ   頼慶法師
梅津のむめは散りやしぬらん       大江公資 
                  
(ももぞのの もものはなこそ さきにけれ 
うめつのうめは ちりやしぬらん)

意味・・桃園の桃の花が咲いた。梅津の里の梅はもう
    散ってしまっただろうか。

    連歌です。

   「桃園の桃」と「梅津の梅」の対比の面白さを
    詠んでいます。
    桃は梅の後に開花します。

 注・・桃園の桃=当時、世尊寺の桃が有名であった。
    梅津=京都市右京区。

作者・・頼慶法師=らいけいほうし。伝未詳。
    大江公資=おおえのきんより。~1040年没。
    遠江守・従四位下。

出典・・金葉和歌集・649。